Discogsスタッフがお勧めする 香港産レア・グルーブ レコード 10枚

みなさん、こんにちは!以前、香港のレコードショップ特集をお届けしましたが、今回は香港のレコードについて特集してみたいと思います。香港のレコードについてはこれまであまり紹介されていないと思いますので、これを期に興味を持たれる方が増え、まだ発見されていない、世に知られていない香港のレコードに日の目が当たる事を期待しています。

今回は香港産のレア・グルーブという括りで10枚のレコードをご紹介するのですが、レア・グルーブというタームが幅広いジャンルを含むものなので、今回のリストにはファンクディスコはもちろんのこと、ロックからサウンドトラックまで幅広いジャンルのレコードがラインナップされています。

前回の香港特集でも触れた現地のレコード・レジェンド「ポール・アウ」から香港の音楽シーンについて少しお話を聞いたのですが、80年代あたりまではワンチャイ・エリアを中心にディスコが非常に盛んで、香港のローカル、またはフィリピンから出稼ぎに来たディスコ・バンドが多く存在し、ディスコやファンクテイストのレコードをリリースしていたそうです。その後、日本からカラオケ文化が輸入され、ディスコに取って代わる娯楽となったため、香港でのディスコ文化は衰退していったそうです。

また、香港は非常にインターナショナルな都市な為、様々な国の文化がミックスされ、アジアの中でも欧米の影響を色濃く受けた音楽シーンを持っています。そういった背景から、今回ご紹介するレコードには欧米や日本の楽曲の秀逸なカヴァー・ソングが多く含まれています。

しばらくの間、香港を取り巻く情勢が非常に不安定ですが、早く情勢が安定し、また香港のレコードとグルメを楽しむことができるようになってほしいと願うばかりです。

私も香港のレコードのエキスパートではないため、きっと今回のリストに漏れてしまった名盤があると思います。もし、あなたのオススメの香港産レコードがあれば、コメント欄からみなさんとのシェアをお願いします!

今回のご紹介する以外にもお勧めのレコードをリスト化していますので、ご興味のある方はぜひこちらのリストもチェックしてみてください!

 

10 Rare Groove Vinyl from Hong Kong


女優またはシンガーとして、カント・ポップ(香港産ポップス)の発展に大きく貢献し、東のマドンナとも言われたアニタ・ムイの1987年のアルバム。このアルバムの目玉は、現在、世界で大人気のシティ・ポップ、竹内まりや「Plastic Loveの広東語カヴァーです!原曲よりも少しリヴァーブが掛かったドラムにミステリアスな雰囲気の広東語詞が載る、キラーなカヴァー・バージョンです。惜しくも若くして亡くなった香港の歌姫に合掌。

上記のアニタ・ムイと同じく女優兼シンガーとして、香港のポップス・シーンに大きな影響を与えたディーニー・イプの一枚。驚きのシャーデー「Hang On To Your Loveのカヴァー、他にもアース・ウィンド・アンド・ファイアー「Sepetemberや、アニタ・ベイカー 「Mysteryなど、 ブラック・ミュージック・ファンにはたまらない楽曲を広東語でカヴァーした好アルバムです。メジャーで活動してきた彼女ですが、これはインディー・レーベルからリリースされたもので比較的入手困難な一枚です。しかし、苦労してでも手に入れる価値のあるアルバムだと思います!


 

夢中的媽媽

70年代からシンガーとして香港を中心に活躍する美人ハーフ・シンガー、ジェニー・ツェン。なんと130枚以上のアルバムをリリースしているそうですが、これは1980年にリリースされた一枚。その昔、香港や台湾などで日本の曲が数多くカヴァーされていますが、このアルバムには山口百恵の名曲「I Came From 横須賀」のカヴァーを収録。原曲も渋くてカッコ良いのですが、このカヴァーも良い意味で荒い仕上がりで、なかなか良い感じです。香港の楽曲のみで構成されたDJ Chomski氏のMix CDMade In Hong Kong Vol.2にも収録されています。ちなみにシンガポール盤も存在します。


広東語カヴァーが続きましたが、こちらは香港のポップ・ロック・グループによる全編、英語詞のアルバムです。欧米のロックやポップをカヴァーしているのですが、目を引くのはソウルの大名曲  デルフォニクス 「La La Means I Love Youのカヴァーです。本家のような豪華さはなく、少し軽めでへなちょこ感があるのですが、そこがなんとも良い味で可愛いらしいカヴァーに仕上がっています。恐らく当時はかなり人気のグループだったようで、比較的簡単に入手できる一枚だと思います。現地で見かけた際はぜひ!


Super Dancing Hits

香港産の良質レア・グルーブやディスコを発掘、発信するレーベル 「Wan Chai Records」から再発されたことで、多くの人が知るところとなった香港産レア・グルーブ最高峰の一枚。飲料水「7 Up」の香港版ノヴェルティとして製作されたアルバムだそうです。Noel Quinlanというオーストラリア人プロデューサーを配し、欧米のディスコやファンクに負けない仕上がりになっています。特にDJ諸氏に人気のボズ・スキャッグス「Low Downや、かなりファンキーに仕上がったセミ・インストなボブ・マーリィー「I Shot The Sheriffのカヴァーが秀逸!


香港と言えばやはり映画ですよね!この「Foxbat」という作品は香港で初めて英語を主言語として製作された映画だそうで、サウンドトラックはイギリスのジャズ・ピアニストにして数多くの映画音楽を手がけるロイ・バッドがプロデュースしています。映画自体はなんだかB級な感じがしますが、サウンドトラックはロイ・バッドらしいジャジーかつファンキーな内容で、レア・グルーブがお好きな方には、ぜひチェックして頂きたい一枚です。私は香港でこのレコードを見つけた時、思わずガッツポーズをしてしまいました。(結構な金額を支払いましたけど。。。)

Brutes And Savages (Original Soundtrack)

もう一枚お勧めのサウンドトラックを。製作陣はアメリカ人、サウンドトラックのプロデュースはイタリア人、レコードは何故か香港とオーストラリアでしか発売されなかったという謎の映画です。お勧めするトラックは映画のメインテーマとなる一曲目で、疾走するストリングスと四つ打ちのリズムがカッコ良いディスコ・レア・グルーブです。映画の内容はかなり厳しいみたいですが、サウンドトラックは文句なし!


ちょっと強引ですが映画つながりでもう一枚ご紹介。タランティーノ監督の映画「Kill Bill」でナンシー・シナトラのヴァージョンが使われたことで記憶にも新しい シエール「Bang Bangですが、なんとこの曲にもキラーな広東語カヴァーが7インチ・シングルのみで存在します。原曲とは全く違うアレンジで、重心の低いフィーメール R&B /ファンクに変貌を遂げています。香港ではあまり7インチのレコードを見かけない為か、レアかつ高額な一枚となっています。


ロンドン生まれでオーストラリア育ち、のちにアジアを放浪し香港でアルバムを3枚残したペリー・マーチンのファースト・アルバム。アルバムはなんて事のないバラードやロックが大半を占めていますが、タイトル曲が強烈なサイケ・ロック/ファンクです!イントロのチャコポコなワウ・ギターと強烈なドラムで即ノックアウトです。この一曲だけのために、高額なお金を支払うかどうかがレコード・ジャンキーの分かれ目ですね。

Julie Sue

最後は個人的にも大好きな香港ソウル最高峰の一枚で終わりたいと思います。こちらも上記のレコード達に劣ることない珠玉のカヴァーが満載のアルバムで、フィフス・ディメンションズ「Magic In My Life」アレサ・フランクリン「Day Dreaming」の英語カヴァーを収録しています。現地のコレクターからもこれは中々見つからないということで、私もまだ手に入れることができていません。どなたか手放しても良いという方はぜひご一報を!


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